毎日筋腫、時々禁酒。~子宮筋腫腹腔鏡手術の記録~

30代半ばで子宮筋腫の腹腔鏡手術を受けた記録です。(リアルタイムではなく後から思い出して書いています。)

入院2日目(手術後)。

「…さーん、ヨケコさーん、分かります?」

あっ、これ「分かるようだったら指動かしてくださーい」とか言われるやつ?よっしゃ動かしたろ。

 

「ヨケコさん、取り出した子宮筋腫見ます?」

 

えっ最初それ?私の健康状態より成果物の確認?

くるなーグイグイくるなー。仕留めた獲物見せに来るネコか。ほめてほめてか。

頭はっきりしないしコンタクトしてなくてどうせ見えないし、断ろうかな…と思ったのですが、あのね、首を横に振るって意外と力使うよの。

小さくうなずくと看護師さんが「ジャーン!」って見せてくれました。

 

ジャーンって…筋腫をジャーンって…

 

いやこれ筋腫っつーか……ジップロックに入ったサラダチキンやん……

 

そう思いながら意識は遠のき、再び目が覚めた時は病室でした。

最初に思ったのが「なんかう〇こしたい気がするけど、どうしたらいいんだろう。」これ他の人のブログによると「下腹部に違和感><」みたいです。

 

心電図、点滴、酸素マスク、血栓予防ポンプ、尿道カテーテル

つながれてる。ありとあらゆる部分をつながれてるなー。

 

かろうじてしゃべれるし、かろうじて動ける。

でも声を出すだけでもすごく疲れるし頭を動かすのすら億劫。

「うがいすると少しすっきりしますよ。どうします?」

「ウガイ、シナイ…」

「暑くないですか?」

「アツイ…」

「氷枕持ってきましょうか?」

「ソコマデジャ、ナイ」

もうね、生まれてからずっとジャングルで狼に育てられたのかな?ってほどカタコトにしか喋れない。多分浅草あたり観光してる外国人の方が流暢な日本語扱えると思う。

 

「出血してないかちょっと見ますねー」

ペラッ

「はい大丈夫ですねー」

えっ私今そんなペラッとするだけで股から血が出てないかわかる状態なの?

家族とかベッドの近くにいるんだけど割と丸出しになってない?大丈夫?

 

寝たり起きたりを繰り返しているうちに夜になっていました。

血栓予防のフットポンプ。普段これ付けたまま寝ろって言われたら絶対嫌だけど、体の感覚も時間の感覚も曖昧な状態の今はむしろ規則的な動きに安心する不思議。

 

痛いような、痛くないような。

暑いような、暑くないような。

う〇こしたいいような、したくないような。

金持ちになりたいような、なりたくないような…いやそこはなりたいわ。

なれるもんならなりたいわ金持ち。

そんなことを思いながら手術当日の夜は更けていくのでした。